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営業成約に大切なこと ― 日経MJ連載「未来にモテるマーケティング」11/19号

2018/11/26

米国で急成長している分野がある。

2011年には商品数が150しかなかったのに、18年には7000以上が出回っている。
それは、いったい何か?

答えは「マーケティング関連のクラウドサービス」である。

顧客データ分析や顧客対応、サイト制作支援など様々なサービスがあり、
具体的には「Zendesk Chat」「KISSmetrics」「AddThis」「Upworthy」「LikeAlyzer」「ScheduleOnce」「LeadPages」など枚挙に暇(いとま)がない。

まさにマーケティング・ビッグバンと呼ぶべき状況だ。

「電子ブロック」というおもちゃを覚えているだろうか。
ブロックを組み合わせることで多様な電子回路をつくれるものだが、クラウドサービスもこれと同じ。
複数のツールを組み合わせることで、どんなマーケティング戦略でも実行できるようになる。

今まで人手と膨大な時間をかけていたデータ分析が瞬時に完了。
外部企業に頼っていた広告の分析を人工知能(AI)が代行し、反応のいい広告を選択する――。

こうした業務が自動で流れるように行える。

米国ではこれらのクラウドサービスを最適な形で組み合わせられるマーケッターが一人いるかで、
企業が成長するスピードに大きな差がつき始めている。

日本も早晩そうなるだろう。

もっとも単にデジタルのサービスに頼れば良いというわけではない。
人間を介在させることも重要だ。

クラウドサービスを駆使しながら、結果を最大に引き出す方法論をまとめた本が、翻訳・出版された。
『成約のコード』である。

2年前から注目していたが、監修にあたって読み直したら、実に示唆に富んでいた。

本書はデジタルツール活用による即効性の高い集客法を大量に紹介している。
面白いのは著者のクリス・スミス氏は決してデジタルマーケティングを信頼していないことだ。

例えば、自動的に顧客にアプローチするマーケティングオートメーション(MA)は
「過大評価され、頼られすぎている」と批判的だ。

MAには顧客に購入動機をもってもらえるような情報を提供することで顧客を育成する
「ナーチャリング」プロセスがあるが、
スミス氏によれば、実際に成約率をあげる決め手となるのは「人の対応」。

見込み客が関連資料を請求した時、自動でメールを送ったりするより、
人間が5分以内に電話をかけた方が100倍も成約率が異なるという。

成約につなげるには営業と顧客とのコミュニケーションが大事であり、
大切な人間同士のやりとりをテクノロジーの活用により避けようとするのは、「労多くして益なし」と断言する。

私は20年来、マーケティングとセールスに関する、ありとあらゆる書籍を読んできたが、
『成約のコード』ほど、デジタル時代とアナログ時代の営業をつなぐ具体的な方法を記した書はない。

これは、MAとインサイドセールスを連動する最強のノウハウだ。

書かれていることを自社なりに応用・実践すれば、
今まで2年はかかったデジタル変革の試行錯誤の期間が半分に減るはずだ。



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