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5G時代の広告コピー ― 日経MJ連載「未来にモテるマーケティング」19/12/23号

2020/1/6

今回のコラムはまず、結論からお伝えしたい。
スマホ全盛の今、従来のコピーライティング技術は古くなっている。

これまでは、「問題(P)- 共感(A)- 解決(S)- 提案(O)- 絞り込み(N)- 行動(A)」という順番に従って文章を展開すると、
売れに売れた。

この順番の頭文字をとった「PASONAの法則」は、私が20年前に考案したもので、
成約率を劇的に高めるマーケッター必須の技術として活用された。

現在、よく目にする販売ページ(ランディングページ)の構成としても定着したが……。
このコピーライティング技術も進化が必要だ。

スマホは画面が小さく、長いコピーは読みづらい。
また、来春から次世代通信規格の「5G」がスタートすると、動画広告が主流になる。

対象客の注意を引くために与えられた時間はほんの数秒だ。

以上を踏まえると、これからの売れるコピーは
「ビジネスモデルそのものをわかりやすく表現したコピー」という答えにたどり着く。

従来、広告の冒頭は、対象の関心をとらえるコピーでよかったが、今は、始めから直球勝負。
対象客にもたらす価値をシンプルにわかりやすく、一瞬で伝えなければならない。

特に消費税アップ後は、財布のひもがぎゅっと締まっているので
「あったらいいな」ではなく「なければ困る」と伝えられないと、売れない。

例えば、マーケティングオートメーション(MA)のSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)を売るとしよう。

以前は広告の冒頭は「MAはどれも同じではありません」「全世界1万社から選ばれる理由」というように、
関心をもってもらう「導入部」として機能すればよかった。

しかし今は、始めから「結論」を表現する必要がある。
「50代文系社員をデジタル営業の即戦力にする新MA」といった具合だ。

住宅も今までは「品質も価格も最高」「自由設計の注文住宅」と商品機能を表現すれば十分だったが、
今後は短いコピーでビジネスモデルを表現する必要がある。

「同じ床面積でも実質・居住空間3倍の収納キング・ハウス」「年金2000万円問題を解消する新・資産形成住宅」などだ。

ビジネスモデルをコピーに凝縮することで、プロダクトとマーケットのニーズを一致させる
PMM(プロダクト・マーケット・マッチ)がしっかりと打ち立てられるのが重要になる。

ぴったりの対象客にぴったりの商品を提供すれば、価格競争になりにくくなる。

勝ち残る企業の戦略のカギの一つは「営業のデジタル変革」とされるが、違う。

デジタル変革でメールや広告で大量にPRすればするほど、顧客は懲罰的な行動をとる。
「メールを迷惑フォルダに入れる」「営業マンからの電話を一切とらない」はその一例だ。

今後、勝ち残るのは、ムダな情報をじゅうたん爆撃する会社ではない。
顧客に必要とされる価値をシンプルな言葉で伝えられる会社だ。

これはビジネスの心臓部の進化で、その言葉を生み出す仕事の担当は、経営トップだ。
それを社員に任せている限り、生き残れる資格はない。

 

 

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