Vol.245 ブレイクスルーを起こす思考法 Lead from the Future

2020.9.6

 

原題 Lead from the Future: How to Turn Visionary Thinking Into Breakthrough Growth

著者 Mark W. Johnson, Josh Suskewicz

大変革期にブレイクスルーを起こすには、現状からの延長ではなく未来から逆算する思考が必要。
未来がどう作られるかについて、トレンドに基づき仮説を構築し、それを立証するスキルを身につけよう。

…by神田昌典

今回の書籍で紹介されている「現状からの延長ではなく、未来から逆算することが必要」という思考法は、
神田さんが開発したフューチャーマッピングとも共通する点が非常に多いのが特徴です。

この本では、「フューチャーバック」と「プレゼントフォワード」という2つの思考法を比較しながら、
フューチャーバックシンキングのポイントを紹介しています。

現状、多くの企業では、効率性重視の観点から、ROIなど様々な指標を使いますが、
そこに大きな問題点が潜んでいると著者は指摘します。

それは、あたかも「家具を燃やしながら家を暖めるようなものだ」と。

そして、アメリカの医療保険業で既存のコアビジネスを超えて発展した事例を紹介しつつ、
フューチャーバックという考え方を実践するためのステップを、
プレゼントフォワードとの違いを元に、細かく解説しています。

1)はじめにビジョンを創り上げますが、そのときに想定する将来をどこにおくべきか、具体的に示されています。
2)次にそのビジョンに対して、あることを実現するための戦略を練ります。
3)そこに至るために調べるべきことが挙げられています。

ユニークなのは、ビジョンを考えるときに、業界単位で変化のポイントを想定していく点です。

例えば・・・
・2022年のエンターテイメントやレストラン業界で、当たり前になっているであろうものとは?
・2025年の健康産業でスタンダードになっているモデルとは?
・2027年には、メディアはこれを当たり前のように使っている。
・2030年の自動車業界やエネルギー業界、生命科学の分野で、メジャーになっているものとは?

フューチャーバック思考は、ニーズから発想するのではなく、
満たされて初めてわかるニーズがあるという点もユニークです。

これを受けて神田さんは、ウーバーイーツの事例を引き合いに、わかりやすく説明しています。

神田さん自身も、「フューチャーマッピング」という形で、フューチャーバック思考法を10年前から使っていますが、
3週間後の結果を考えると、3年後の同じような課題が見えてくることがあると言います。

時間軸はフラクタル構造であり、短期と長期の整合性を合わせること、
そのための本質的な気づきを得ることが重要だと。

そして、今フューチャーマッピングで生み出されたビジネスは、
明らかにある1つの分野に通じていることが特徴だと指摘します。

どんなに小さな領域でも、この分野でシステムが創り上げられるかどうかがポイントになるとの事。

あなたのビジネスにも、きっと通じるものがあると思いますよ。

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